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ラップで顕在的適性を、馬体・血統で潜在的適性を測るブログ。
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脚、胴、頸、繋が長い。全体的に細身。肩は寝ていて、繋のクッションが良い。折り合いがつく。蹄は小型で薄目。

みたいな馬が、一般的に長距離適性があると言われてます。

 

では、歴代の菊花賞馬・春の天皇賞馬はそういったタイプばかりなのか?というと、実はそうでもないんですよね。アドマイヤジュピタ・ソングオブウインド・スズカマンボなどは、馬体的にはむしろ中距離に向いていそうなタイプに見えます。

本当に重要なのは、長距離適性ではなく実力そのもの。いくら距離が合ってなかろうと強ければ勝てますし、反対に適性があっても能力が無ければ馬券圏内には来れません。去年、ダンスインザダーク産駒で穴人気していたエイシンダードマンが、アサクサキングス・アルナスライン・ロックドゥカンブには先着出来なかったのは象徴的でしょう。

 

しかし、今年の場合はそもそも能力が抜けている馬が見当たりません。となると、少しは距離適性の有無も重要になってくるんじゃないでしょうか?

ま、所詮『少しは』ですから、例えばシゲルフセルトあたりが勝っても全然不思議無いと思いますよ。僕自身、相馬の出る幕は殆んど無いと考えてますから( ̄▽ ̄;)

 

では前々日オッズの順に、馬体等の評価を…

 

オウケンブルースリ(1.9倍) 

頸が長く、全体的にスラッとした体型。繋の長さ・角度とも文句無く、長距離適性はかなりある方。しかし、この馬の特筆すべき点はそこではありません。前肢を突っ張るようにしてなかなかスピードに乗れないスタートダッシュ、頭が下がらない走法、エンジンの掛かりの遅さ。つまり走ることにあまり前向きでは無い、というのがオウケンブルースリの特徴です。

パドックで忍び足のような歩様で、返し馬ではチョコチョコとしたフットワークで走る…まぁ、言ってみれば脚が痛そうな馬がレースに行くと、オウケンのような走り方をすることがよくあります。頭が高い、というのは前肢に体重を掛けていないことの裏返し。恐らく、オウケンも前肢に不安を抱えているんじゃないですかね?

左前肢の蹄が白く薄い。白い蹄というのは強度が弱いですし、薄いとか小さいのもそう。レースに行って右にモタれる(体重を掛ける)面が見られることからも、左前肢の蹄を痛がっているのだろうと推測します。(あくまで推測です)

デビューが4月とか、明らかに遅すぎですよね。早期にデビュー出来なかった何らかの理由があるのは間違いありません。それが左前肢とは限りませんが、脚元がパンとすればもっと走るだろう、というのが僕の見解です。

淀の下り坂とか、前肢に応えそうなイメージがありますが…いつものズブさが下りで解消、みたいなのを期待するのはどうなんでしょうね。あとズブズブの消耗戦になると、脚の痛さで頑張れないかもしれません。ま、可能性の一つでしかありませんが。

かなり長くなりましたが、まとめると能力自体は上位、かつ適性も上位。だけど気になる点もある、というところです。

 

スマイルジャック(7.7倍)

かなり馬体バランスの良い馬ではありますが、胴や脚の長さは長距離向きとは言えません。しかし、繋の長さ・柔らかさがあるのは大きな救い。折り合いさえ付けば、距離は全く問題ないでしょう。

トモの甘さが弱点で、それゆえ春はあと一歩足りない競馬続き。今回栗東に滞在することで、美浦よりもずっと勾配のキツイ坂路を乗り込めた(19本)ことはトモの強化にかなり役立ったはず。ウッドの追い切りではラスト1F11.6と超抜、その後計量の馬体重は前走比+20キロ。太目残りよりは上積みを期待したいところ。

 

ノットアローン(12.6倍)

スラリとした体躯に、長く寝た繋。大きなハコ。長距離適性の面ではかなり期待したい一頭です。ノド鳴りは流石に気になりますが、去年は同じくノド鳴りのアルナスラインだって2着しましたしね。大金突っ込むならまだしも、そんなに過敏に反応する事はないと思います。

弱点の上がり性能の低さが、これまでにも増して関係なくなる京都3000。アサクサキングスのような早め先頭のレースが出来れば。

 

ベンチャーナイン(14.7倍)

先行すると激しくモタれるので追い込む競馬しか出来ない。小牧騎手とか豪腕が乗れば、今なら先行しても何とかなって良さそうなんですが、試して欲しいなあ。

というのも、追い込むレースだと上がり性能に限界があるせいで展開待ちなんですよね。スタミナはたっぷりあるのに、プリンシパルSや神戸新聞杯みたいにタフなレースにならないと突っ込んで来れない、という宝の持ち腐れ状態。距離は馬体的には全然問題ないと思います。スマイルジャック同様、こちらも栗東滞在効果で+24キロ。ガリガリだった春と比べれば、馬体は随分良くなってます。

 

スマートギア(17.4倍)

背が低めで頸も胴も短く、繋も短め。率直に言って3000が良いとは思えません。個人的にはカモだと思ってますが、そこは武豊。じっくり溜めまくって直線だけの競馬なら距離の克服は可能で、そんな感じの乗り方をしてくるはず。しかし、ペース締まっての3000となるとその競馬が通用するとは考えにくいですけど…バネは世代トップクラスだけに、スロー目の決め手勝負なら。去年のドリームジャーニーにイメージは近いですね。

 

ダイワワイルドボア(22.1倍)

かなりの巨漢かつ骨太で、脚を速く回せないので上がりに限界あり。というのは、昨年のアサクサキングスに似てますね。距離は大丈夫でしょう。

また、この馬はソラ使い。一頭になるとしっぽをクルクルさせて真面目に走りません。前走もその辺に騎手が気を遣ってのレースでしたし、実力を軽く見るのは禁物。

 

ロードアリエス(22.6倍)

パッと見で「あれ?アルナスライン?」と見間違えました。よくよく見ればまた違うんですが、それは置いといて…

まず距離は大丈夫だと思います。前走のラスト6ハロンが12.4 - 11.9 - 11.6 - 11.2 - 11.9 - 12.6と、一番速いのがお終いから3つ目で、加速し始めが5つ目。これは常識的に見てかなり前にきついスパート。たぶんオウケンを同厩舎のミッキーチアフルがアシストするためだったんでしょうが、これに先行して付いていって0.4差というのは、相当評価できる内容。叩いて絞れ、坂路で自己ベストと上積み確実。モタれる馬なんで鮫島騎手は微妙ですが(実際に2回ともモタれて内に入ったロスあり)。藤田騎手なら完璧だったなぁ。

 

マイネルチャールズ(23.7倍)

背が低く、胴も短いピッチ走法。めちゃめちゃ柔らかい馬(多分3歳一)なのでなんとかなるかもしれませんが、距離はちょっと不安ですね。

松岡騎手が追い切り時「太目に感じたので追った」と話すくらいだったんで、1週前の写真だと太目残りに見えますが、調教後の馬体重を見る限りは大丈夫でしょう。他は今さら書くこともないっす。

 

アグネススターチ(23.8倍)

距離はこなせると思います。一番強かった内容がプリンシパルSだと思うんですが、しっかりベンチャーナインには差されてますしねぇ。何かしら恵まれるとしても、今度は先行勢が確りしてるし…イングランディーレくらい恵まれないと。

 

メイショウクオリア(26.9倍)

骨太のガッチリ体型。スピード持続力はそこそこと言ってもタカが知れてるし、きさらぎ賞で底は割れたし…京都3000で変わる可能性が無い以上、特に推す理由はありません。

 

ナムラクレセント(30.4倍)

きさらぎ賞では馬場の悪い最内を突いて0.4差まで来ていたりと、元々能力は示していた。そのときから大きく馬体も増やし、力も付けているんでしょう。前走はスムーズならもう少し来ていたという和田騎手の談ですが、どうだろうなぁ…オオトビでテンが遅く、折り合いも少し難しい。終いの切れ味にも限界がある。何か欲しいですね。

 

ダイシンプラン(32.1倍)

体型的にはスラッとしているし、距離もこなせそうな雰囲気があるんですが、一昨日述べた通りかなりロスの多いフットワーク。アンカツが「豪快なフォーム」と評してましたが、前肢がガニ股で、後肢をブンブン外に振り回してればそう感じますよね。しかも蹄大きいし。特に後肢の外孤歩様はいただけません。距離が延びるほどその欠点は痛いはず。

 

ミッキーチアフル(32.5倍)

この馬の出方が問題。能力はあるので普通の乗り方をすれば上位争い可能だと思いますが、まだオウケンをアシストなんて考えを持っているなら厳しい。もともと早めの競馬をする馬とはいえ、流石に前走の仕掛けはナメてるでしょ。そこんとこどうなんでしょうか。

 

シゲルフセルト(43.3倍)

短めの繋、母父バクシンオー。いくら見た目以上に距離が持つステイゴールド産駒とはいえ、流石に厳しいんじゃないかと思うのですが。

 

フローテーション(48.7倍)

父スペシャルウィーク、母父リアルシャダイの字面通り、かなりスラッとした体型。この馬のウィークポイントというのが左手前での走りのバランスの悪さで、殆んど斜め右を向いた格好で走ります(調教映像とか見てみて下さい)。左手前というと、右回りでは最後の直線で使う側。スプリングSでノリが必死に矯正しながら追っていたのが印象深いです。ただ、ラチを頼れる最内が当たったのは相当恵まれました。

ダービーでは、外に進路をとった馬のなかではディープスカイに次ぐ成績。外はビッシリ芝が生え揃って、ヨーロッパのような力の要る馬場だったため伸びないコースだったんですが、同じくところを通ったベンチャーナインには0.3先着しています。休み明けは全く走らないだけに前走は度外視、叩いた今回は一発あるはず。

 

ヤマニンキングリー(53.5倍)

体質が弱く未完成だった春当時でもトップクラスの走りをしていただけに、体が出来上がった秋は個人的にかなり期待してます。しかし肩が起ってるし筋肉質だし、3000はさすがに長い印象。2000くらいなら1番強いと思うんですが、どうなるでしょうか…。

 

ホワイトピルグリム(75.5倍)

何で平坦コースでしか走らないんだろう?と思ってたんですが、調教映像見て原因が分かりました。単純に腰高のせいです。

坂が苦手なくせにドリームジャーニーと1秒差とか、時計的にかなり評価できません?このオッズは完全に人気の盲点ですよね。ラジオNIKKEI賞除外されて良かったですわ、多分出てれば勝ってたし。

 

ドットコム(78.2倍)

かなり不真面目で豪腕騎手が乗らないと反抗して走らない。そういう意味で岩田は良いし、ゆったりした走り方で距離も向きそう。骨太で脚は遅いでしょうから、何かしら展開の助けが必要。

 

 

力尽きたので富士ステークスはスルーで…

しかし長文になってしまった。迷いが多い証拠っすね

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 王権ブルース

エンジンの掛かりの悪さは、もろジャングルですね。ジャパンカップ出てれば買いたいですね。
トニービン系は大好きですが、能力があったウィニングチケット、ジャングルも来なかったし、今回頭はないと考えてます。
血統にヒントがありそうですね。
意外と人気にならなかったフローテーションは押さえたいですね。
ホワイトピポは全然考えてなかったです。まさに人気の盲点ですね。検討してみます。
POGで持ってたノットアローンは、心情的に応援したいです。春みたいに重馬場で逃げないかなぁ。。。志し半ばで引退したキャプテントゥーレみたいに。
スマイルジャックから行こうと思いましたが、また悩みますねぇ。(苦笑)
Jungle 2008/10/25 11:13 *edit
 無題
いまのところですが、やっぱり春から強いといっていた馬中心でいきそうです。

・ノットアローン
地力は十分。頭こそ血の呪いで厳しい印象あるので頭は微妙も、人気2頭追い込み必至のなか、典弘逃げに気がつかない人は馬券やめたほうが…まあ、それは冗談にしても、買っておけば、当たったときにさんざん吹ける一頭w

・ホワイトピルグリム
ラジオNIKKEIでていれば、◎候補。頭買ってました。朝日CCでも◎打ちました。力は一線級に次ぐものを持っていると評価してきた一頭。おいしすぎ。

・ミッキーチアフル
地力はすでにつばき賞で実証済みw
距離伸びれば1線級と遜色ない地力の持ち主。前々で競馬しての強さと状況から、この人気はおいしすぎ。

・シゲルフセルト
大有り。オウケンあるならこの馬も。距離と母父に目をつぶれば、近走の競馬ができれば負ける要素少ない。

・フローテーション
大有り。これを買えずして何を買うのか?
走ったレースだけ並べればw能力上位は明白。

・スマイルジャック
常に買うべき一頭。終い長く加速する坂のない京都はベスト。
前走負けすぎで、地力の評価に影響与えず。

素直に6頭BOXか、上4頭のワイド推奨~とかいいながら、たぶん3単にして嵌る自分がいます。スマートギアとかオウケンブルースリも強いとは思うんですけどねー…?
とにかく、ミッキーがヘンに絡まなければ、典弘のペースでいく以上、後方一気は買えない。坂下りからのロングスパートに耐えうる先行馬から勝負の予定です^^
たま URL 2008/10/25 13:27 *edit
 無題
>ジャングルさん
なるほど~、トニービン系は走って無いんですね。日刊にデータ載ってますが、最高で3着ですか…
オウケンは完成度の高さで明らかに見劣る以上、3着に入れば奇跡!って評価にしましょうかね( ̄∀ ̄)

しかし、何で走らないのか謎っすね…今夜あたりちょっと研究してみます。


>たまさん
多分ほとんど被ると思ってましたが、予想通り過ぎっす(笑)
ミッキーもピルグリムもラジニケで除外にならなければ、重賞実績を作ってそれなりに人気したんでしょうが…あと一頭、ロードニュースターもだったかな?あの抽選は奇跡的でしょう
Apollo 2008/10/25 15:01 *edit
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■能力について

瞬発力
瞬間的に高いトップスピードを出す能力。直線の長いコースやショートスパートで問われる。

持続力
一定以上のスピードを長時間持続する能力。向正面に下り坂のあるコースやロングスパートで問われる。

スピード
全体的に速いタイムで走る能力。主に短距離・高速馬場で問われる。

スタミナ
厳しい流れでも末を維持する能力。主に中長距離・重たい馬場で問われる。



■馬体編


トモ(後駆)
推進力を生み出す主役。また、疲労が溜まりやすい部分でもある。


腹袋
腹筋を含む、馬の腹部全体のこと。腹袋(腹筋)の大きい馬、つまり普段から腹筋をよく使って走る馬は、使わない馬と比べて疲れにくくスタミナに優れる。

寝肩
肩の角度が浅く、前肢の可動域が前方に広いこと。末の持続力と関連が深い。

寝繋
角度が45°くらいの、主に前肢の繋のこと。強度・クッションのバランスが良いため、芝向きの瞬発力・長距離向きの燃費効率を期待できる。

腰高
前肢に比べて後肢が著しく長い体型のこと。常に前傾姿勢になるので静止状態からのダッシュ力に優れ、先行型の脚質になることが多い。また踏み込みが深くなるので、寝肩・寝繋との組み合わせで末の威力がアップする。


■その他

ソラを使う
野性ウマには、群れの先頭に立ったときに周囲を警戒しつつ加減して走る習性がある。競走馬においても同様で、その癖が強い(ソラを使う)馬は周囲と実力差がある場合でも千切って勝たないため、能力の底を測りにくい。

頭が高い走法
重心が上ずり後方に荷重が掛かるので、トモに大きな負担が掛かる。そのため以下3つの特徴がある。①トモがよく発達する(のに騙されてはいけない) ②トモに疲れが溜まりやすい(脚が続かない) ③坂がニガテ

手前を替えない
馬というのは、コースを一週する際に右手前・左手前という2種類の走法を交互に使い分けている。以下長くなるのでコンデュイットの記事へお願いします。

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