●スプリンターズSの回顧
11.7 - 10.7 - 10.9 - 11.2 - 11.1 - 11.8 テン:遅め(テン1ハロンだけ速い) 上がり:速い スパート:2F(瞬発力勝負) 抜群のスタートと内枠の利を活かして、ローレルゲレイロとの先手争いを制したウルトラファンタジー。その後は遅めのペースに落とし、直線に入って11.1 - 11.8と再加速。日本のダッシャーゴーゴー(降着)、キンシャサノキセキの追撃を振り切りました。 内々を通った3頭(ウルトラF、ダッシャー、サンカルロ)とSS系キンシャサノキセキで上位を占めたのは、展開を考えれば偶然ではないでしょう。スローに決め打つ気はサラサラ無かったとは言え、ウルトラファンタジーの適性を事前に把握できていれば、押さえにワイドくらい買うのは難しく無かったかもしれませんね…。嗚呼、香港表記の『極奇妙』で検索するのを思いつけば、レース映像漁れたのに(泣) ●ナカヤマフェスタ、凱旋門賞2着 惜しかった… 父は海外GⅠの覇者ステイゴールド、母方にはノーザンダンサー・セントサイモンが2本ずつという血統。洋芝適性は歴代の日本代表でトップクラスだったのは確かですが、それにしても世界中の怪物が集う舞台で、辺境?からの伏兵という立場でよく頑張りました。 直線入り口での不利が無ければ、だとか斤量差が無ければ、というタラレバは尽きませんが、勝ち馬も不良馬場で馬群をこじ開け、割って出るという無理な競馬をしていただけに、ここは相手を讃えておきましょう。世界一に手が届くところまで来ただけでも、本当に大したもんです。最近暗いニュースばかりでしたから、久しぶりに胸が熱くなりましたわ。 ●札幌2歳S、密かに3年連続的中 思いっきり手前味噌になりますが、◎ロジユニ・サンディエゴシチーときて、今年もオールアズワンで単勝的中! 2歳戦・中距離持続戦とも、個人的に大好きな条件だからでしょうか?これだけ続けばツボと言って良さそうですね。 ま、悪い意味でのツボもあるのですが… ●1200重賞、2007年スプリンターズSから丸3年的中なし 毎年恒例の自虐ですが、今年も不名誉なアニバーサリーを迎えてしまいました… 誰か助けてください; PR ゲレイロはもう終わった…今回ローレルゲレイロを買わない人は、多かれ少なかれそう考えているでしょう。
テンにズブくなった、というのが大方の論調ですが、しかし今年のレースをよく見てみると、ハナを切ったフェブラリーSのテン1ハロン12.1は史上最速。ドバイゴールデンシャヒーンでは、それまで国際レースでは8着が最高だった馬が、世界の強豪(たとえば5着イーグルフォールズはニューマーケットS2着、マニカトS3着など国際的に活躍)を相手に4着に大健闘。この文脈で「力は落ちている」だとか「テンにズブくなった」と断じるのは、ちょっと違和感を覚えます。
前走は休み明けの59キロで内枠、しかもしばらく栗東の坂路で鍛えていないという事情がありましたから、テンに行き足つかなかったのも仕方ない。今回は坂路で一番時計を連発し、フォトパドックを見てもトモの実入りが前走よりアップ。『状態は昨年より上』、というのが陣営の見立てなのだそう。考えてみれば、昨年はセントウルSで1.4秒も負けていた馬。今年のキーンランドカップは全然見せ場が無いようで実は0.7差でしたから、またまた一変あっても全く驚けません。
◎ローレルゲレイロ
〇ビービーガルダン
▲ダッシャーゴーゴー
ビービーガルダンは説明不要の安定株。ダッシャーゴーゴーはとんでもなく速いタイムが求められたとき(テンも上がりも速いとき)の台頭を見て。
ワンカラットはスプリンターズS水準のペースを経験したことが無いし、速い時計への対応力も未知数。キンシャサは一頓挫と、過去に2着したときのペースが遅めなのが気掛かり。グリーンバーディーがアテにならないのは既に述べました。
1,2,3番人気をぶった切っているだけに、BOXで買ってしまっても良いかな…
●札幌2歳ステークス
2歳の中距離戦がスローの上がり勝負ばかりのなかで、札幌2歳Sは底力と持続力を問われやすい異色のレース。1戦1勝の超良血馬たちが人気を集めそうですが、そちらが血統で過剰に人気するならば、地味な血統の実力馬に◎を回すのがギャンブルのセオリーってもんでしょう。 ◎オールアズワン ○アドマイヤセプター ▲ギリギリヒーロー △アヴェンチュラ 本命は母父ナリタブライアン(!)のオールアズワン。未勝利戦の前走が好時計かつ終い1ハロン11秒台というレベルの高い内容で、初戦と2戦目で距離とペースが違っても上がりが変わらないのも奥の深さを感じさせます。父のネオユニヴァースというよりかは、ナリタブライアン・またはブライアンズタイムが強く出た、オオトビで柔らみとしなやかさのある走法。底力と持続力に秀でた、札幌1800にぴったりなタイプと見ました。複勝圏なら一番手堅いか。 対抗に一応、アドマイヤセプター。スピードは確かなものがありますが、それゆえの乗りにくさがネックになる可能性も(例えば折り合い専念で後方からの競馬になる、とか)。末脚は悪くはないでしょうが…半信半疑。 ギリギリヒーローは小回りで上がり3つの競馬になった前走の追い上げと、1200で勝ちきるスピードを買って。クイーンソネットの一族らしく寸の詰まった体型で、本質的にはマイラー寄りか。 アヴェンチュラは初戦の内容がなかなか良いと思いますが、背ったれが過ぎるのと蹄がワイドなのがちょっと、という個人的趣味でPOGでも指名しなかっただけに、イメージ払拭させてくれるまでは静観しようかなと。 …あ、プリンスデトワールを調べてない; セントウルSでは猛烈な勢いで直線追い込んだグリーンバーディー。その見た目の派手さからスプリンターズSのプレレーティングではトップの評価を受け、各所の論調を見るとどうやら当日も一番人気になりそう。
しかし、です。今年のセントウルSは、終い2ハロン目に10秒台が刻まれた異例のスロー。遅い遅いと言われた昨年をも上回る、短距離らしからぬ切れ味勝負の流れでした。 2010セントウルS 12.0 - 10.7 - 11.2 - 11.5 - 10.8 - 11.8 2009セントウルS 12.2 - 10.7 - 10.9 - 11.2 - 11.1 - 11.7 スプリンターズSでは過去に逃げ馬が4勝しているように、中山1200は切れ味よりもスピード、先行力が問われるコース。昨年も切れ者アルティマトゥーレが、ゲレイロの11秒台ー10秒台ー10秒台のスピードの前に末を無くし、人気を裏切ったのは記憶に新しいところ。差し馬の敗退も毎年繰り返される光景ですよね。 グリーンバーディーは香港では先行して勝った例があるそうですが、それも12.4ー11.3ー11.2の緩いペースでのもの。今回も前走と同様、後方からのレースになるのはほぼ確実と言って良さそうです。 切れ味が身上の一番人気の差し馬を、果たして買うべきかどうか…これはもう即決でしょう。 ●オールカマーの回顧 12.4 - 11.1 - 12.2 - 11.9 - 12.4 - 11.9 - 12.0 - 12.2 - 11.7 - 11.7 - 11.9 テン:やや速め 中盤:やや速め 上がり:普通 スパート:6F(持続力プラス切れ) 想定よりもやや速めに流れたうえ、持続力と切れ味を同時に求められた厳しい展開。これでは先行馬がタレるのは仕方ない…にしても、やや物足りなかったミステリアスライトの粘り。やはり底力は腹袋>前駆だなぁと再確認; 注目は先行馬最先着のサンライズベガ。母父ヌレイエフらしくややトモが緩い走法なので、中山よりは東京・京都が向くはず。アルゼンチン共和国杯や日経新春杯に出てくれば有力だと思います。 ●オールカマー
ここはあくまで、秋のGⅠシリーズのステップレース…ということは分かるのですが、それにしても態勢万全で臨んでいる馬が少ない印象。骨折明けのシンゲンに、充分な調教量とは言えないドリームジャーニー・シルポート。有力3頭がこれですから、順調度も重要なファクターになりそう。 ◎ミステリアスライト ○トウショウシロッコ 東京・新潟で3連勝のミステリアスライトは、普通に考えれば中山は…という不安が先立つ馬。しかし前走はなかなか持続力が問われたラップで、全体時計も新潟記念と0.1差。新潟記念の2週前の馬場とはいえ、57キロを背負ってのものですから悪くはないでしょう。 馬体面では腹袋の厚みに不満が残りますが、全体に母母父のクリスタルグリッターズが強く出た印象。屈強な前駆がラストの粘りを生むブラッシンググルーム系の血が活きるはずです。 …そうは言っても、ハイラップを先行して勝ちきるほどの自信は持てませんから、想定ラップはテン・中盤とも遅めで、ロングスパートを凌ぎきるイメージ。となると相手は持続力勝負に強く、内々でロスなく立ち回れそうなトウショウシロッコが相応しいか。 神戸新聞杯は例年どこかで早めのペースアップが起こり、差し・追い込みが台頭するのがパターン。人気馬が順当に上位に来そうで、ちょっと食指は動きません;
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